「何となく転職したいけど明確な理由がわからない……」
「転職のきっかけはあるけど、面接で言えるほどのことではないかも」
このような悩みをお持ちではないでしょうか?
面接で必ずと言っていいほど聞かれる質問が「転職の理由」です。
しかし、人によっては面接で言えるほど、明確な理由を持っていない場合もあるかもしれません。
何となく転職したかったり、もしくは面接では言いづらい理由だったりと。
本記事では、転職理由がわからない人に向けて、転職理由の見つけ方を解説します。
他の人の事例を参考にしつつ、自分なりの転職理由の見つけ方を紹介。
理由が明確でないけど転職したい人、転職理由に悩んでいる人は、ぜひ本記事をご覧ください。
この記事はこんな人におすすめ
- 転職したいけど明確な理由が自分ではわからない
- 転職のきっかけはあるものの、面接では言いづらい
- 転職理由と志望動機の違いはいまいちわからない
目次
転職理由がわからないと悩むあなたへ|きっかけは何でもいい
転職理由がわからない人へ、難しく考えすぎてはいませんか?
転職するには、誰かも見ても納得できる理由や立派な理由が必要なのではないかと。
しかし、転職のきっかけと転職の理由は異なります。
転職したいと思うのは人の自由ですし、どのようなきっかけであろうと気にする必要はありません。
もちろん、面接で語る転職理由は明確にすべきです。
たとえ、本当に何となく転職したいと思っていても、それを理由として伝えたところで面接官にはまず納得してもらえません。
人に伝えるためには、それなりに納得感のある理由が必要だからです。
ですので、出発点である転職のきっかけをもとに、自分なりの転職理由を考えていきましょう。
転職理由を考える方法は、順を追って説明していきます。
どんな転職のきっかけがある?人の事例を見てみよう
人によっては、もしかすると「こんなきっかけで転職を考えていいのか?」と迷っているかもしれません。
ご安心ください。どんなことであろうと転職のきっかけになり得ます。
実際にさまざまな転職のきっかけがある証明として、5つの事例を紹介します。
- 上司の高圧的な言動に耐えられない
- ノルマに追われて精神的に苦しくなってしまった
- 忙しすぎて育児に参加できない
- 近隣問題から引っ越したいけどお金がない
- 今の仕事が退屈になってしまった
1つずつ見ていきましょう。
上司の高圧的な言動に耐えられない
1つ目は、僕自身の経験です。
僕は現在3社目ですが、営業として転職した2社目の上司が非常に高圧的な人でした。
僕だけでなくチーム全員に対して、毎日高圧的な言動で迫っていました。
僕は入社して1ヶ月半ほど経過した頃、高圧的な言動に耐えかねて転職を決意します。
こんな環境で働いても、精神がすり減るだけで自分のキャリアにはプラスにならないと判断したわけです。
ただ、いきなり辞めたわけではなく、「次が決まったら辞めよう」くらいの温度感で転職活動を始めました。
ノルマに追われて精神的に苦しくなってしまった
ノルマが原因で、転職することを決めた人の話です。
生命保険の営業マンとして働き始めたものの、毎月のノルマが非常に厳しい会社だったそうです。
ノルマに追われることに加え、ノルマ達成のためにお世辞にも誠実とは言えない営業手法も使いました。
その結果、精神的に参ってしまい、転職を活動を始めたわけです。
忙しすぎて育児に参加できない
育児に参加できないことから、転職活動を始める人もいます。
お子さんが生まれたものの、仕事の忙しさゆえにまったく育児に参加ができない。
緊急対応などの影響で残業も多く、ほとんど奥さんに任せきりになっていたそうです。
奥さんの育児負担が大きく、自分も育児に積極的に参加するためには働き方を変えなければいけません。
もっと時間に余裕を持った働き方しようと、転職を決意しました。
近隣問題から引っ越したいけどお金がない
近隣問題きっかけで、転職を考える人もいます。
住んでいるマンションで、近隣トラブルが発生したことが大きな原因です。
自分が直接巻き込まれたわけではないものの、住民同士のトラブルを目の当たりにして引っ越しを考えます。
しかし、現在の年収や貯蓄では、すぐの引っ越しは厳しい状況でした。
今後のキャリアや生活を考えるきっかけにもなり、年収アップを狙って転職活動をスタートします。
今の仕事が退屈になってしまった
何となく今の仕事が退屈で、転職活動を始めた人もいます。
現在の仕事はそれなりに楽しく、働き方にも特別不満はありません。
しかし、仕事の慣れによるものか、何となく毎日が退屈と感じています。
新しい刺激を得るのであれば、転職で環境を変えることが一番手っ取り早いです。
環境が変われば毎日が刺激だらけになるので、退屈どころではありません。
このように、毎日の退屈さゆえに刺激を求めて転職する人もいます。
面接で語る転職理由は主に3つに分けられる
転職のきっかけは、人によってさまざまであることがお分かりいただけたと思います。
しかし、どのようなきっかけでも、転職理由は主に3つに集約されます。
- 年収を上げたい
- 環境を変えたい
- キャリアアップしたい
各理由について詳しく説明していきます。
年収を上げたい
1つ目の転職理由は、「年収を上げたい」です。
きっかけは何にしても、年収アップが転職理由になることはよくあります。
稼ぎが低いゆえに引っ越しができない、家を建てたいから収入を増やしたいなど、目的達成のために収入を増やす必要があるわけです。
年収アップを狙う場合は、同業界や同職種で転職するケースが多いです。
同業界・同職種での転職はこれまでの実績や経験が評価されやすいため、待遇も良くなる傾向があります。
同業界の転職については以下の記事で解説!
環境を変えたい
2つ目の転職理由は「環境を変えたい」です。
この理由は、ネガティブな要因がきっかけとなっているケースが多いです。
たとえば、人間関係が要因の1つに挙げられます。
実際に僕がそうだったように、上司など職場の人間関係から逃れたくて転職するケースです。
他には、育児参加を目的にもっと落ち着いた働き方を求めるケースもあるでしょう。
今の会社が忙しすぎるがゆえ、ワークライフバランスを大事にできる会社に転職したい。
こうしたケースも、転職理由は「環境を変えたい」に入ります。
なお、「環境を変えたい」場合は、今までとは異なる業種や職種に転職する人も少なくありません。
同業種・同職種だと、会社が異なってもさほど環境が変わらないことがあるからです。
ですので、具体的にどのように環境を変えたいかを決め、転職先を選ぶ必要があります。
キャリアアップしたい
3つ目の転職理由は「キャリアアップしたい」です。
キャリアップとは、簡単に言うとスキルを伸ばして経歴を高めることです。
要するに、今よりも能力を伸ばして役職などのポジションを昇格し、仕事の幅を広げることを指します。
もっと専門的なスキルを身につけたい人やポジションを上げたい人は、「キャリアップしたい」に該当するでしょう。
たとえば、同業界のより大手企業に転職することは、分かりやすいキャリアップ目的の転職です。
その他、今までと異なる業種や職種に転職し、仕事の幅を広げるのもキャリアップにつながるでしょう。
転職のきっかけは何でもいい|きっかけから転職理由を考えよう
転職のきっかけは何でも良く、そこからいかに転職理由を考えるかが大切です。
きっかけと主な3つの転職理由のいずれかと結びつけて、ストーリーを考えてみましょう。
実際にあったストーリー例として、僕の同僚の話が挙げられます。
事例でも紹介した子育てに悩んでいる人でした。
現職が忙しすぎてろくに育児に参加できず、奥さんに任せきりの状態になっていたそうです。
そんな状態が心苦しく、また30代に突入したことで働き方を見直そうと決心。
働き方を変えて、もっと家庭の時間を大切にできるようにしたいと率直に述べていました。
その同僚の面接を担当したのは僕だったのですが、実際に話を聞いていてもとても納得のできる転職理由だと感じました。
あくまで一例ではありますが、このように転職のきっかけと理由を結びつけることで、納得感のある説明ができるわけです。
転職エージェントに相談するのも良い選択
どうしてもきっかけと理由を結びつけられない人は、転職エージェントに相談するのもおすすめです。
僕も過去にうまく転職理由が見つけられなかったとき、転職エージェントにアドバイスをもらったことがあります。
最初に僕が語っていた転職理由は、同僚が急病によって亡くなったことがきっかけでした。
元々一度は転職してみたいと思っていた僕は、死を身近に感じたときに「時間を無駄にしてはいけない」と思って転職活動を始めました。
事実ではあるのですが、いまいち転職理由としては説得力に欠けるものです。
そもそもなぜ一度は転職してみたいと思っていたかと聞かれれば、「何となく」としか答えられませんでした。
そこで転職エージェントと話す中で、僕の経験や思考、価値観を掘り下げてもらいました。
結果として、読書好きであることと今後のキャリアへの不安を結びつけた転職理由ができます。
実際に僕が話した転職理由は、以下の通りです。
私は読書好きで、日頃からよく本を読みます。その中で「10年後の仕事図鑑」という本を読みました。本の中では、AIなど技術の発展により今ある仕事が無くなっていくことが語られています。そこから自分の今の仕事を考えたときに、技術に取って代わられる仕事だと、むしろ技術に任せたほうが確実な仕事だと思いました。今の仕事に大きな不満はないものの、自分がもっと年を重ねた後に職が無くなるリスクを考えると、早いうちに別の業界でキャリアを積んだほうが良いと考え、転職を決意しました。
同僚の死をきっかけとした話よりも、よほど自分ごとで納得感のある理由になりました。
自分では本好きであることやキャリアへの不安を自覚できておらず、担当の転職エージェントに引き出してもらいました。
転職エージェントに相談すると、自分では気づかない転職のきっかけや転職理由への結びつけ方をアドバイスしてもらえます。
面接で転職理由は率直に伝えよう|無理にポジティブに言い換える必要なし
転職理由を考えるとき、決まって出てくる問題があります。
それは「ネガティブな理由をポジティブに言い換えるべきか?」問題です。
転職サイトや転職系の記事を見ると、大抵はポジティブに言い換えろと書かれています。
しかし、僕自身の経験から言わせてもらうと、無理にポジティブに言い換える必要はありません。
ポジティブに言い換えた結果、転職前と同じ理由で悩むかもしれないからです。
たとえば、人間関係を理由に転職したい人が、そのことを誤魔化して転職したとします。
その結果、再び人間関係で苦しむかもしれません。
僕は上司と人間関係を理由に転職しましたが、そのことを率直に伝えました。
仮に転職理由で落とされても、「そんな会社とはむしろ合わない」と考えていたからです。
無理にポジティブに言い換えた結果、自分の転職理由がきちんと伝わらなければ本末転倒でしょう。
転職自体が目的ではなく、転職によって年収アップや環境改善の実現が目的です。
本当の目的を忘れないように、ネガティブな原因であっても転職理由は率直に伝えましょう。
率直に伝えるべきだが表現は工夫しよう
率直に伝えることは大切であるものの、表現は工夫すべきです。
ネガティブな理由であれば、なおのこと伝え方は注意しましょう。
人間関係が理由であっても、一方的に相手を悪く言ったり愚痴になってしまったりすると見え方は非常に悪くなります。
僕が転職理由を話したときは、最初に「上司との人間関係が理由」と伝えました。
その上で、「自分の未熟さや甘えもある前提で、上司の高圧的な言動から今の会社で過ごすよりも、新しい環境で時間を使うべきだと判断しました」と説明しました。
ポジティブに言い換えたわけではないものの、自責表現も入れつつ話したわけです。
単なる愚痴や悪口になってしまうと、自分の人間性を下げることになりかねません。
面接時に転職理由を伝えるときは、表現に注意してください。
転職理由の伝え方は以下の記事でも解説!
転職活動で大切なポイント|転職先を選ぶ上で譲れない基準を決める
転職活動をするなら、転職先に求める絶対に譲れない条件を決めましょう。
条件を決めないと、転職先候補が多すぎて絞り込めないからです。
とはいえ、ここまでの説明ですでに転職理由が明確になっていれば、譲れない条件に悩むことはあまりないでしょう。
なぜなら、転職理由をもとに譲れない条件がはっきりするからです。
たとえば、年収を上げたい人であれば前職よりも年収アップが必須条件になります。
ワークライフバランスを大切にしたい人であれば、勤務時間や残業時間、リモートワークの有無などの要素がポイントとなるでしょう。
転職理由を軸として、自分の希望に合致する転職先を探しやすくなるわけです。
反対に、明確な転職理由が見つからない人は、転職先に求める条件から考えるのも良いでしょう。
転職するとしたら、どのような環境や条件を求めるかを考えると、おのずと自分が現状に抱いている不満が分かるからです。
ですので、転職理由がわからない人は、先に転職活動で絶対に譲れない条件を先に考えるのも1つの手です。
転職理由と志望動機は関連するが別もの
転職理由と似た内容で、志望動機があります。
しかし、両者は関連するものの、内容はまったく別ものです。
転職理由は「自分がなぜ転職したいか?」を説明するもので、現状の不満や改善したいことが中心となります。
一方で志望動機は、「なぜその会社で働きたいか?」を示すものです。
応募企業のどこに魅力を感じたのか、なぜその会社でなければいけないのかを伝える必要があります。
難しいのは、転職理由と志望動機の絡め方です。
たとえば、年収を上げたいことが転職理由だとしても、そのまま志望動機とはなり得ません。
年収を上げるだけなら、他の会社でも実現できるからです。
現状よりも年収を上げられるだけでなく、その会社を選んだ理由も一緒に話すことが求められます。
志望動機はやりたいこととできることを考える
それでは、どのように志望動機を考えれば良いのでしょうか。
僕の転職経験からは、やりたいこととできることの2つが志望動機では重要だと言えます。
やりたいこととは、転職先の会社で実現したいことです。
転職理由と重なる場合が多く、専門知識をより身につけたい、働き方を改善したいといったことがあげられるでしょう。
一方のできることは、転職先の会社に貢献できることです。
貢献できることが非常に重要で、やりたいことしか伝えない人は意外と少なくありません。
会社からすれば戦力を求めているわけで、応募者がどのように貢献してくれるかが気になるわけです。
僕は今の会社に転職するとき、会社の制度から働きやすさに魅力を感じたことを伝えつつ、これまでの職種経験が求人の仕事でも活かせると説明しました。
実現と貢献をそれぞれ伝えると、志望動機としても納得感のある話ができるでしょう。
転職後に期待とのギャップを感じても悲観しない|また転職すればいい
最後に、転職後のギャップについてお話します。
これだけ転職理由や志望動機を考えて、ご縁に恵まれて転職しても、思っていた職場と違うことがあります。
会社の実態は転職してみないと分からないことが多く、転職後にギャップを感じる人もいるでしょう。
しかし、ギャップを感じても悲観することはありません。
本当に嫌な職場なら、また転職すればいいだけです。
世の中にはたくさんの会社があるので、違うと感じたら次の会社に転職しましょう。
事実、僕は2社目をわずか4ヶ月で退職し、今の会社に転職しています。
僕は2社目をわずか4ヶ月で退職したけど再転職できた
僕は上司との人間関係から、わずか4ヶ月で退職しました。
一般的には、数ヶ月で退職することは経歴に大きなマイナスです。
しかし、結果として僕は再転職できましたし、再転職した会社はもう勤めて数年経過しています。
長く働けるくらい、人間関係も働きやすさも良い会社です。
この経験から僕は、数ヶ月での退職だろうと転職できないことはないと思いました。
もちろん経歴的には不利になることは事実ですし、面接時に退職理由の伝え方も慎重になります。
(僕は次の転職先が決まるまでは、元の会社を辞めずに転職活動をしていました)
ただ、会社によっては、本当に時間を無駄にするだけのところもあります。
人生の貴重な時間を無駄にするよりも、新しい会社に転職するほうがずっと有意義に時間を使えるでしょう。
転職後のギャップが強烈で、どうしても続けていく未来が見えないなら、ぜひ再転職を選択肢に入れてみてください。
まとめ
ここまで、自分なりの転職理由の考え方や見つけ方を解説してきました。
事例でも紹介した通り、転職のきっかけは人それぞれです。
どのようなきっかけであろうと、納得感のある転職理由につなげられれば問題ありません。
転職のきっかけを軸に、自分なりの転職につなげていきましょう。
嘘をつかず、無理にポジティブに言い換えることなく、面接では率直に転職理由を伝えてください。
表現は工夫しつつも、率直に伝えた転職理由を受け入れてくれる会社を探すべきです。
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